GMP省令 とは?
「K製薬が業務停止命令を受けた」原因について、勉強していきましょう。
★GMP省令
(医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令;平成16年厚生労働省令第179号)
京都府のHPには、以下の内容が記載されています
(K製薬に業務停止命令を下したのは京都府)
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★「GMP」とは?
GMPとは、医薬品の製造管理及び品質管理の基準です。
内容は、GMP三原則として簡潔にまとまっています。
①人為的な誤りを最小限にすること
②汚染および品質低下を防止すること
③高品質を保証するシステムを設計すること
では、①~③を詳しく見ていきましょう。
①人為的な誤りを最小限にすること
医薬品製造工場には、従業員がいます。
製造ラインで働く従業員は、特別な訓練・教育を受けています。特別な訓練・教育を受けているとはいえ、従業員は人間です。
人間であれば、ミスは避けて通れないでしょう。
そこで、この原則なのです。
経営層や工場の管理者は、従業員がミスしない(ミスを減らせる)システムを構築しなければいけません。
例えば、「成分Aを1kg秤量する」場面で考えます。
i)その辺に多種類の成分が転がっていれば…
従業員は、成分を取り違えて成分Xを秤量してしまう可能性があります。
→秤量時、不要な成分は近辺に置かない
→秤量前にバーコードリーダーで管理する
→ダブルチェックする 等
(対策は一例です。どのような方法を選択するかは、各会社の状況によります。)
②汚染および品質低下を防止すること
医薬品は、病気を治すために使用されます。
一般的に、体調が良くない状況で使用されることが多いということです。
同じ物を食べたとして、
体調が良いときと悪いときでは その後の状態が変わってきますよね。
薬が菌やウイルスで汚染されていた場合、
健康な人間であれば特に問題ないかもしれませんが、
体調が良くない状況であれば、菌に負けて、さらに体調悪化を招く可能性があります。
③高品質を保証するシステムを設計すること
①でも述べた通り、
医薬品は人間が製造しています。
人間の手を介している以上、誤りは避けられません。
そこで、少しでも誤りを少なくできるよう、各社工夫しなければならないのです。
簡単な例で行くと…
・計算は手計算ではなく、計算ツールを使用する
・アナログではなく、デジタルツールを使用する
そういったことです。